オンライン調査会社「東方線上(東方オンライン)」消費者研究グループがコロナウイルスにより影響を受けた消費者行為調査結果を発表した。
調査期間は、1回目=2月7日~14日、2回目=3月7日~14日、3回目=4月20日~27日。調査対象者は20~59歳の東方オンラインのウェブ会員1000人。対象者の内訳は男女比1対1、年齢層は20~29歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳で1対1対1対1、エリアは北部、中部、南部で5対2対3。
調査結果は、4月の清明節連休時に政府が人が集まる観光地11カ所に居る人に向けて感染に関するアラートを政府が出し、市民の緊張感や警戒心に呼び掛けを行ったところ、購買行為を自粛し、コロナ前と比較して外出して店で購買する人の購買行為が約80%減少した。特に映画館、デパート、夜市など人が密集する場所へ行く回数を減らした消費者が多く、約40%減少。
それに伴い在宅時間も増えていったが、4月下旬以降からは状況の好転を受け、外での活動時間が増加した傾向にある。在宅中の行動をコロナ前と比較すると、自炊をする人の割合が1.86倍、ネットショッピングやフードデリバリーをする人が1.53倍増えた。
出費に関しては、30~39歳の層の消費力が最も強く、40歳以上の消費力が弱く、コロナ期間の購買行為に対して消極的という結果になった。
コロナ期間に在宅時間が増え、新たな消費習慣が形成された。中でも有料動画サイトの視聴やネットショッピング、フードデリバリープラットフォームの利用率の増加がトップ3を占めるが、これらは同時にコロナ禍が落ち着くと見込まれている3カ月以内にやめると答えた比率もトップ3となっている。反対に、コロナの影響で栄養バランスの取れた食事や自炊を始める人も増えたが、これらはコロナ終息後も引き続き継続すると答えた人が約80%を占めた。
在宅勤務に関しては、調査対象者のうち10%のみという結果になったが、そのうち82%が在宅勤務により通勤時間の無駄がなくなったことに最も満足した。
他にも、消費者の在宅時間が長くなり、家族と関わる時間が増えたことで50~59歳の調査対象者の内51%がスマホの操作や各機能の理解度が上がったと答えた。中でも、データ登録やウェブ決済などの項目において、コロナ前と比較し30%の上達を実感した。
台湾では4月末、新規国内感染者が増えていないことからコロナ対策センターが新しいライフスタイルの指導を出したことにより、半数以上の消費者が、コロナが終息に向かっていると感じ、購買意欲がコロナ前の状況に戻り始めた。ただし、調査対象者の内78%は「ワクチンが開発され、量産できた時」に街に出て買い物したい意欲が出る、と答えた。次いで「国際的に認定された治療法ができた時」が73%、「自身がワクチン注射を受けた時」が65%。コロナ終息後にやりたいことの1位が「国内旅行」56%、2位が「海外旅行」50%、3位が「外食」47%。「国内旅行」はどの年齢層においても1位という結果になった。
国内ユーチューバー人気ランキングにもコロナの影響が反映された。3月と比較すると、4月ランキングには占い師「唐綺陽官方專屬頻道」が21位上げて15位となり、消費者が現時点で将来に対して不安を感じることが反映された。9位にはアメリカ人ユーチューバー「莫彩曦 Hailey」がランクイン。コロナに感染した親戚の濃厚接触者として自宅隔離生活を送らなければいけないことから注目され、消費者がコロナに対して興味関心が高いことが分かる結果となった。