和食居酒屋「一隅」(台北市中山区)は6月2日、5月24日以降店内での飲食が全面禁止となる政府が定めたコロナ感染拡大対策の条例を受け、テークアウトとデリバリー用の料理の販売を始めた。
和食居酒屋「一隅」、自宅居酒屋デリバリーサービス開始 宅飲み需要急増
5月の感染拡大に伴い安全面を考慮し一時休業していたが、常連客の「家でお酒を飲みながら一隅の料理を楽しみたい」という声を聞き、これまで店内で販売していた料理をデリバリーメニューに変え販売する。おつまみ3点セット(NTD350元)は、チキン南蛮、豚キムチ、牛肉とれんこんのバター炒めなどのメニューの中から3種を選ぶことができる。食事メニューでは、通常メニューにない牛すじ丼(NTD230元)とザーサイチャーハン(NTD200元)を追加した。
店主の王韋智さんは、2009年に日本の服部栄養専門学校を卒業した料理人。台湾の日本料理居酒屋で6年修業した後、2015年に独立。店は日本人が多く住む林森北路からも近く、台湾人だけでなく駐在の日本人客も多い。
王さんは「外食ができないお客さまのために、自宅でも店に来てもらっている気分を楽しんでいただけるようおつまみ3点セットなどのテークアウトメニューを考えた。常連のお客さまも多く、日頃の感謝を込めて自ら配達している。仕事終わりに食事をしたい社会人に考慮し、デリバリーは9時まで受け付けている」と話す。
調理師の須賀恵美さんは「店で食べるのと同じように、家でも出来たてが食べられるよう考慮している。カウンターがメインの店なので、お客さまと会話できないのは寂しが、常連さんから『家でお酒が飲みたいときに一隅の料理が食べられるのはうれしい。早くコロナが落ち着き、また店で会話しながら食事をしたい』という声を聞き、励みになっている」と話す。
テークアウト対応時間は19時~と21時~の2部。中山区は最低消費なしで宅配可能。中正区、大同区、松山区は最低消費NTD350元で宅配可能。営業時間は18時~21時。日曜定休。