台北日本人街で創業16年、阪神タイガース応援居酒屋としても知られる日本料理店「平田屋」(台北市中山区)が5月テイクアウトとデリバリー用の弁当の販売を始めた。
台湾では4月より新規国内感染者数が急激に増え、5月27日の新規感染者は約9.4万人に上る。多くの企業がリモートワークに切り替え、社員に外食の自粛を要請し始めている。
平田屋ではこれまで、夜の営業しか行っていなかったが、地域の特性上単身赴任の日本人駐在員や、コロナを理由に家族を一時的に日本に帰らせ一人暮らしをする日本人などの常連客が多く、「会社からの要請で外食はできないが平田屋の料理を自宅でも食べたい」「リモートワーク中の昼食に手軽に食べられるよう弁当を配達してほしい」という声が寄せられ、昼の弁当営業を始めたという。
おかみの羽山美紀さんは「コロナの影響から、日本に帰りたくても帰ることができない日本人や、日本へ旅行に行きたくても行けない台湾の方に、少しでも日本を味わってもらえれば、という思いで店をやっている。一番人気の『のり弁』は日本でもなじみの深いもので、ローカルな日本の雰囲気を味わっていただけるのでは」と話す。
商品は、のり弁当(NTD150元)、平田屋弁当(NTD200元)、ミックスフライ弁当(NTD200元)、しょうが焼き弁当(NTD150元)、親子丼(NTD150元)など12種類の弁当を取り扱う。
中山区内はデリバリーも可能。セルフピックアップは10%引き。当日10時30分までに電話予約が必要。