茨城県が8月1日、食品の輸入規制が緩和された台湾に向けての輸出拡大やコロナ後の観光誘客などを目的に、台北市内各所で過去最大のプロモーションを始めた。世貿一館（台北市信義区）で8月5日～8日の4日間、3年ぶりに開催された「台湾美食展」にも出展した。

茨城県が台湾で過去最大のプロモーション　宣伝大使に渡辺直美さん、美食展出展も

　宣伝大使には、台湾で生まれ茨城県で育った渡辺直美さんが就任。プロモーション第1弾として同日、茨城県の食や観光スポットを「開運」をコンセプトに紹介する特設サイト「開運茨城」を開設。併せて、台北の中心街を 1 カ月間「開運茨城」で埋め尽くすジャック広告を展開するほか、西門・信義エリアの街頭とMRT中山駅構内に8月末まで、広告を掲出している。

　美食展では「ふくしまみらいチャレンジプロジェクト」や近鉄グループ、愛媛県、オタフクソースなどと共に「日本美食館」ブースを出展。「日本新目的地 茨城」の美食や観光関連の大型ブースを展開。茨城県産食材の試飲・試食エリアや、フェイスブックッページに「いいね！」をしてアンケートに答えるとオリジナルグッズがもらえる抽選会エリア、茨城の魅力的な観光情報を紹介する観光エリアの他、台湾初登場の茨城県食材が入った「冷凍・冷蔵自販機」エリアを設けた。冷凍・冷蔵自販機では冷凍メロンや冷凍焼き芋などを目的とした来場者が長蛇の列を作ったほか、ブース併設ステージ司会者の日本人タレント小百合さんも「冷凍・冷蔵自販機」の様子をライブ配信するなど、会場を盛り上げ、来場を促した。

　茨城県営業戦略部国際ビジネス推進監石川仁さんは「これまで輸入が規制されていたことから、日本酒以外の茨城県産品は台湾の人たちにとってなじみのない存在だったと認識しているが、今回のプロモーションを通して実際に食べてもらい、おいしさを知っていただきたい。茨城県を代表する観光地である牛久大仏は台湾の会社により製造されたもので、実は茨城県は台湾と密接に関わりのある場所。次の日本旅行の新たな目的地として茨城県に足を運んでもらえるよう、今後も来年2月まで継続的に台湾国内でのプロモーションを続けていく」と話す。