台湾最大規模の旅行博覧会「ITF台北国際旅展」が11月7日~10日、台北市南港展覧館一館(南港区経貿二路1号)で開催された。初日は天候に恵まれ、開幕前から入場を待つ客の列ができた。主催者発表によると、来場者は計36万5302人で、前年比0.2%増加。昨年に続き旅行市場の活況を示した。
今年も昨年同様、海外エリアを1階、国内エリアを4階に振り分けた。出展ブース数は1600と前年から100ブース増えた。頼清徳総統は開幕式のスピーチで、「台湾を観光立国とし、2030年までに観光生産額の1兆元を目指す。その達成に向け、専門の研究機関を設置する」と話した。
海外エリアでは、航空会社や鉄道会社、旅行代理店やレジャーなどの業者のほか、過去最多の海外123カ国・都市が出展。うち日本エリアは207の地方自治体や民間団体が200ブース以上を出展しており、国別で出展数と面積が最大となり、過去最高となった。日本エリアのステージブースでは連日、各出展事業者による、観光情報の紹介やクイズイベント、地方自治体のマスコットキャラクターの登場イベントなどが催され、会場を盛り上げた。
今回出展した、日帰りバスツアー事業の阪急交通社の向山さんは「今年花火大会のツアーは台湾からの参加者が爆発的に増えた」と話し、さらなる台湾市場へ注力していきたいと話す。
例年、ITFに出展している阪神甲子園球場の木村さんは「今年は阪神電車の乗車券を販売し、大阪・神戸エリアを旅行先として選んでいただきたい」と意気込んだ。
札幌市ブースの三上さんは「札幌だけでなく、北海道のさまざまな地域にも足を運んでもらいたい。4泊程度で道内を周遊してほしい」と呼びかけた。
日本観光振興協会の担当者は「岐阜県や長野県など、名古屋からアクセスできる中部エリアを紹介し、スキーやご当地グルメなどを楽しんでもらいたい」と話す。
来年はイベント名を「ITF台湾国際旅展」へと改め、日程は11月6~9日に台北市南港展覧館で開催予定。