台湾北部・桃園市の「桃園市立美術館」のコンペティションが2月28日に行われ、日本の「山本理顕設計工場」と台湾の「石昭永建築師事務所」が設計会社として選ばれた。
日台の力を合わせてデザインした「The Hill / 山丘」
同市が主催したコンペティションには、台湾だけでなく日本や中国、スイスの設計会社などが参加。2段階の審査を経て、日本の「山本理顕設計工場」と台湾の「石昭永建築師事務所」が共同で設計した「The Hill / 山丘」が1位に選ばれた。
デザインコンセプトは「遊べる展示館、緑化建築」。外観は丘のような形をしており、隣接する公園「青塘園」と融和するデザインとなっている。総面積約9.8ヘクタールの土地に、地上3階建てと地上5階建ての2棟を建設し、展示会や特別展を行える会場を造るほか、野外のアート休憩所などを完備する。桃園市政府新建工程處陳智仁處長は「同美術館が完成した後、桃園市の芸術を発展させるとともに、桃園市が世界を代表する芸術の都市になれば」と期待を込める。
建築予算は約24億台湾ドル(約88億円)。同館を建設する予定の青埔地区は、桃園国際空港や新幹線桃園駅、空港メトロ桃園駅などに近く、交通が発達してきているエリア。桃園市では今後、同地区を「体育、芸術文化、レジャー、ショッピング」などの総合機能を持たせた地域にするとしており、同館建設はその一環。今後、美術館のほか、アジア・シリコン研究センター、桃園国際展覧センターなども建設する予定。