3月15日より「静岡県フェア」を行っているSOGO復興館(台北市大安区)「和食えん」で3月26日、「静岡ナイト」が開催された。静岡県産のワサビをはじめ特色ある食材をコース料理で提供し、ワサビ達人によるワサビの調理法の実演や、生産者とのオンライン試食会なども行われた。
台北「和食えん」で「静岡県フェア」 ワサビ達人とのオンラインイベントも
静岡県は2013年4月、台湾との観光、文化、スポーツ、経済など各分野での交流促進を目指し、台北市内に公益社団法人静岡県国際経済振興会台北弁事処を開設した。県レベルでは沖縄県に次いで2県目。
オンラインで登壇したワサビ生産者の山本勲さんは「静岡県は海山川がある自然豊なところ。ワサビはきれいな水のところでしか育たない。温度が一定でないと大きく育っても味が薄くなってしまう。静岡県はワサビ生産量が全国1位だが、品質の良さにも注目してほしい」と話す。
今回料理と合わせて提供した日本酒「富士山」は、1743(寛保3)年創業の牧野酒造の酒。昔からの伝統技法と富士山の柔らかい湧水を使い、「香り豊かで米の風味を感じる味わい深い酒に仕上げている」という。
静岡産フルコースメニューで、特に来場者に反応が良かったのは、旬魚の造りサラダ仕立ての「静岡山葵(わさび)と陽だまりみかんソース」。会場では「ワサビの香り豊かで柔らかい辛みが、ミカンの甘酸っぱさとマッチし、魚のうま味をさらに引き立ち、味がさっぱりしていため日本酒にもよく合っていると」いう声が聞かれた。
同弁事処所長の宮崎梯三さんは「ワサビは刺し身やすしの香辛料というイメージが強いが、肉やドレッシングとしても非常に合う。駿河湾釜揚げしらすといくらのちらし寿司に入っていたワサビ加工品『わさビーズ』は、見た目は緑色のイクラの形をしており、きれいで料理映えもする。着色料は一切使わず本来の自然のわさび色を使っている。今回初めての開催だったが、実際に来場者と会話し反応が見られたのはとても良かった。今後も継続して行っていきたい」と台湾での認知向上に意気込みを見せる。