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寿司チェーン「くら寿司」、台湾株式市場上場 日系外食企業子会社初

台北会場 上場時の様子

台北会場 上場時の様子

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 くら寿司(大阪府堺市)の子会社である「Kura Sushi Asia」(以下「アジアくら寿司」)は9月17日に、台湾の証券取引所「タイペイエクスチェンジ」(以下「TPEx」)に日系外食企業子会社初となる新規上場を果たした。上場当日の終値は108元となり、今回の新規株式公開(IPO)は、米ナスダックにおける「くら寿司USA」のIPO(2019年8月)に次いで、「2年連続、子会社による海外市場への上場」になる。

上場時のセレモニーは大坂会場と中継で行われた。

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上場セレモニーで、アジアくら寿司の西川健太郎董事長が市場関係者と共に銅鑼(どら)を鳴らし、会場で拍手が沸いた。今回、台湾を訪れることができなかった日本の田中邦彦社長は、サプライズで西川董事長へのプレゼントとして記念メダルを用意。メダルを手にした西川董事長は感無量の表情で、田中社長からこれまでの慰労と今後の激励を電話越しに受けた。その後の日台中継記者説明会で、田中社長と西川董事長が上場までの経緯や今後の展望などを語った。リアルタイムでユーチューブでもライブ配信した。

アジアくら寿司は2014年、台湾1号店「松江南京店」をオープン。現在、台湾全土で29店舗を展開し、2019年度売上高は19.26億元(約70億円)と順調に成長している。当初より、「品質や味のクオリティーにこだわった」商品提供と、現地の商習慣に寄り添った経営の最適化に挑戦し、台湾においても「くら寿司ブランド」の展開に成功している。

くら寿司は2030年中に、世界で1000店、売上高3,000億円を達成することを中長期の目標に掲げる。今回の台湾・TPExにおけるIPOは、アジア地域への出店加速に向けた資金確保が目的。今後、台湾では年間5~10店舗を出店し、50店以上の体制を目指す。さらに今後、アジア地域全体で200店舗出店を目指し、これからも挑戦し続けていくという。

西川董事長は「台湾をはじめアジアマーケットでの成功は、当社の企業としての成長、並びに『和食文化』の普及のカギと考えている。今後もアメリカと台湾での成功をきっかけに、「和食と回転ずしの魅力」を世界の方に楽しんでいただけるよう尽力していく」と話す。

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