「オンライン関西大商談会」が1月28日~2月9日、開かれた。主催は近畿運輸局と関西観光本部で、「訪日ラボ」を運営するmov(東京都渋谷区)、カケハシコーポレーション(台北市)、誠亜国際(同)が協力した。
オンラインで「関西商談会」 台湾旅行社・教育機関に関西への旅行アピール
観光旅行と教育旅行の2軸で行った今回の商談会には、台湾の旅行会社や教育旅行各団体(学校)約75団体と日本側の地方自治体観光部やホテル、交通、観光地等約70団体が参加。オンラインマッチングシステムを使い、事前にマッチしたい参加団体との商談申請を行い、マッチングが成立した商談はオンラインミーティングシステムを使って、資料などの画面共有をしながら1回30分の商談を行った。期間内に計1020件の商談が行われたほか、商談時間外でも関西側参加団体が用意した観光客誘致動画を配信するなどして、台湾側参加団体の興味を誘った。
昨年度まで台湾で、オフラインで行われていた同商談会は、コロナ禍の影響で国境を越えた往来ができなくなってしまったため、今回初めてオンラインでの実施となった。商談内容も、「コロナの影響で今後台湾人旅行客が日本に旅行に行く場合、これまでと異なりどんなことに気を付けなければならないか」など、コロナ前の商談会とは違った台湾人の心理的不安要素を取り除くための工夫などをアピールする内容へと変わった。オンラインならではのアピール方法として、ホテル内のルームツアーや海女(あま)の体験場からの中継など、各社工夫を凝らして参加者を楽しませた。
台湾側参加者へのアンケートでは、93.5%の回答者が「非常に満足・満足」と回答。特に「現在の日本のコロナ対策について知れて安心した」という声が多く、89.1%の回答者が「今回商談した観光施設やエリアを今後旅行商品として販売する予定」だと答えた。
台湾側窓口を担当したカケハシコーポレーションの担当者は「マッチングから全てオンラインという初の試みだったため、システムの説明動画やグーグルスプレッドシートなどを駆使して、いかに利用者にわかりやすく、満足して参加してもらえるかを第一に考え、多くの準備期間を要した。コロナ禍で多くの旅行会社が人員削減や営業縮小をしている中、メールのみならず電話などでも参加を促して多くの旅行会社に参加してもらうことができ、1000件以上の商談会が実施でき安心している。今後も、アフターコロナに向けて準備を進めている日本の観光施設等の魅力を台湾に拡散し、海外旅行解禁後にはコロナ前とは違う新たな日本の一面を台湾人旅行者に楽しんでほしい」と話す。